2月22日 まずは、この本を読んでほしいな。そう強く思った一冊です!

「教職の愉しみ方・授業の愉しみ方」(堀裕嗣・宇野弘恵著/明治図書

 

 

先週一度読んで、今週もう一度読んだ。そうしたくなる本です。

堀さんの書かれる本は素晴らしい。いつも、ああそうかと自分が気が付けなかった視点で教育を語ってくれる。だから、いつもそのことが腑に落ちる。

宇野さんの書かれる本はいつもその実践レベルの高さに感心してしまう。そして、いつもその中心には子どもたちがいる。だからすごく安心する。

というのが、今までお二人の本を読んだ時に思ってきたザックリした感想(のようなもの)

 

だけど、この本の感想となると、ちょっと違ってくる。

たとえば、第一章の「子どもとのかかわりを愉しむ」では、宇野先生の教室での子どもたちとのかかわりが紹介されている。

そして、その後に、堀先生が宇野先生の論考を受けた形で、御自身の教室での生徒とのやりとりを紹介されている。

これが、お二人それぞれの単著であったなら、先に書いた感想を持ちながら私は読み進めただろうと思う。

だが、この本ではそれぞれの教室でのやりとりをもとに、さらに話が進んでいくのです。すると、読みながら「自分はそうしていただろう」とか「自分だったら」と考えることになるのです。

これは、きっとお二人が同一テーマで書かれることによって、その内容が広がったり、深まったりしているからだと思います。

この本は、教師としての自分を見つめ直すことができる本です。だから、これはもう全ての教師に読んでほしいです。

 

そんなことを思いながら、明治図書のランキングを見てみると(2023年2月22日)

第一位は「策略―ブラック仕事術 誰にも言えない手抜きな働き方」(中村健一著)でした。いや、この本もそりゃよかったけど・・・。あっ、でもそういえば同時期に発売された宇野先生の新刊「あと30分早く帰れる!子育て教師の超効率仕事術」(学陽書房)は発売前に重版がかかったとか。

読者のニーズはそこか。そりゃ気持ちは分かるけど、まずは「教職の愉しみ方・授業の愉しみ方」を読んでほしいなって思ってしまいます。

 

ちなみに「愉しむ」っていうのはネットで調べてみると「自分の好きなことをして、喜びや充実感を得ること」って書かれていました。なるほどね。まさに、そのことを考えさせていただける本です!