8月23日 「信念」という言葉の重み

ほんとに久しぶりの出勤。

朝から会議。頭は働かず・・・といった感じ。

新しいパソコンをいただき、諸々の切り替えをしていかなければならないのだが、どうにもうまくいかず立ち往生。・・・まあ、ゆっくりやるかという感じ。

身体と頭を慣らす一日。定時で退勤。

 

今年の夏もたくさんの本を読んだ。

まあ半分以上は、趣味の小説だが、これがなかなか侮れない。私は、小説から、教師としての考え方や生き方のヒントをもらうことも多くある。

今年の夏は、柚月裕子さんの作品を何冊か読んだ。その中の一冊「月下のサクラ」(柚月裕子著・徳間書店)のやりとり。

 

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「頑固は、融通が利かない。不器用と同義語だ。出世はできないタイプだ」

「出世なんて考えていません。もともと、落ちこぼれのスペカンですから」

市場は、今度は声に出して笑った。

「たしかに君は、落ちこぼれのスペカンだが、捜査に最も重要なものを持っている」

捜査に最も重要なもの・・・それはいったいなにか。

市場が言う。

「信念だ」

強さが籠った声に、ハンドルを握る手に力が入る。

「どんな操作技術を持っていても、勘がよくても、信念がないやつは優れた捜査員にはなれない。己が信じるものを貫く強さが、事件を解決する。それを、君は持っている」

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己が信じるものを貫く強さか・・・。そうだなあ、まさに腑に落ちる言葉でした。

このやりとりを読みながら、私は教育現場のことを考えていました。

「教育技術を持っていても、勘がよくても・・・」といった具合です。

 

 

「明日の教室」は、一流の講師を全国からお招きし、「明日の教育」に悩む若手教師や教員志望の学生に学びの場をつくるべく発足した研究会です。

では、一流とは何かと問われたら、「確固たる信念を持った方」と私は答えるかなと思います。

11月のセミナーの告知文書を作り始めました。最初のページだけまずは完成しました。11月は、佐藤正寿先生です。いつも穏やかな佐藤先生ですが、私はその実践の中にいつも「信念」を見てきたように思います。たくさんの方に11月も京都にお越しいただければと思います。(告知スタートはあと数日お待ちください)