7月3日 皆さん、いかがですか?

5月に「明日の教室」に鈴木恵子先生にご登壇いただいた時に、実はお願いしたことがありました。

それは、鈴木学級の歌声や授業を記録したビデオはありませんか、あれば是非見せていただきたいというお願いでした。鈴木学級を紹介する際に、私はいつもその歌声の素晴らしさを訴えてきました。

今から30年ほど前に見た映像は今も鮮明に覚えています。そして、授業も。その映像があったから、どんなに苦しい時も目指すべき授業と子ども像が私にはありました。

 

金曜日、鈴木先生から映像が送られてきました。

 

 

1枚は、体育館で行われた卒業間際の鈴木学級の子ども達が自ら企画したミニコンサートです。いや、ミニコンサートどころではない曲数を披露しています。何と私が見た子どもたちです。一番左で歌っているのは「川とノリオ」の授業で前に出て男の子と手を繋いで発表していた子だと気づき、我ながらビックリしました。その子の発言も含めて私は30年も前の授業の場面を覚えていたのです。

歌声を聴きながら、またも私は泣いていました。

どうすれば、この子どもたちの姿にたどり着けるのだろう・・・。

 

ネットを見ていると、「もう名人教師はいらない」とか「一斉授業の限界」などという言葉を見ることもあるのだけれど、少なくとも私は「鈴木恵子先生という一流の教師を追うことでくじけずに教師人生を送ることができた」と思っています。

 

あとの2枚は「きつねの窓」の授業ビデオと「話し合い活動」の音声です。授業を見ながら溜息が出ました。今、これほどの授業をできる人はいるのだろうか、と。

 

鈴木先生からは、これを世に出すつもりはないと連絡をいただいています。映像を見て、どうしたものかと悩んでいます。きっと、この映像を見て、私のようにこれからの教師人生の目標にされる先生も多いだろうと思うのです。

それにしても、なぜ、鈴木先生の本を出版社は出さないんだろう。

5月の講演の内容があまりに素晴らしかったので、これは講演で終わりにしてはいけないと思っていたところ、7月から小学館でネット上の「みんなの教育技術」で連載されることが決まったようです。

30年前の鈴木学級の授業と歌声のビデオ、皆さんいかがですか?たくさんの方の要望があれば鈴木先生のお気持ちも変わるのではと思うのですが、皆さん、いかがですか?